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卒業生インタビュー

比嘉 正茂

商経学部経済学科
1998年度卒業
沖縄国際大学 経済学部経済学科教授

1975年生まれ。
学部卒業後、本学地域産業研究科に進学。修士号取得後、明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。
大学院修了後、都内シンクタンク勤務や大学非常勤講師を経て、山梨県にある市立大月短期大学にて専任教員となる。
2014年度より本学経済学部経済学科准教授、19年度より教授として奉職。

本学に進学した理由をお聞かせください。

 私は1995年に本学に入学しました。当時は、全国的に大学受験者数が多く、沖縄県も同じでした。当時予備校に通っていて、英語を集中的に勉強していました。国語は比較的得意でしたので、国語と英語、そして経済学を学べるところを探した結果、本学の商経学部 経済学科(現:経済学部 経済学科)を選びました。

 

 

経済学科を選んだ理由はなんですか?

 受験時に、経済学を学びたい!と深く考えていたわけではありません(笑)。ただ、経済は私たちの日常生活すべてに関わってくると思っていましたので、それを専門的に学ぶことで、将来の仕事に就くときに必ず知識が活かされるだろう、という感じで経済学科を選びました。

 

 

大学に入って経済学を専門的に学ぶわけですが、高校生の時と実際学んでみて、どうでしたか?

 難しかった(笑)。私が不勉強だったのが悪いのですが、在学中の4年間、とにかく難しかったという記憶しか残っていません(笑)。当時は、授業を受けても経済理論が難解すぎて全く消化できていなかったですね。

4年間難しいと感じていた経済学ですが、卒業後、大学院で研究する道を選ばれました。
経済学をより深めて考えようと思ったきっかけなどを教えてください。

 卒業論文です。

 4年生になって卒業論文を執筆することになり、初めて自分から様々な文献や先行研究を読み始めました。主体的に卒論に取り組むうちに、それまで問題意識がなかなか持てなかった経済社会の問題や沖縄の課題などが理解できるようになり、それがきっかけで、学ぶことが「難しい」から「面白い」に変わり始めました。主体的に取り組み始めたのが大きかったということでしょうね。

 本学に地域産業研究科が出来たのがちょうどその時です。経済を学ぶことが楽しくなっていましたし、せっかく本学に経済を研究できる大学院が出来たので進学しようと思いました。

 

 

大学院に進学されて、経済学を「学ぶ」から「研究する」ということに変わったわけですが、大学院はどうだったでしょうか?

 学部以上に難しかった(笑)

 大学院に行くと、さまざまな経済データを用いて分析することになります。どちらかというと、学部時代はデータを扱う講義を避けていましたので、大学院でそれを学ばないといけないのが大変でした。大学院では、経済現象を定量的に分析する方法を指導教員(廣瀬牧人教授)に教えてもらい、そこでデータ分析の面白さに気付くことができました。

 大学院で研究していく中で、将来研究者として生計を立てたいと思うようになり、明治大学大学院博士課程に進学しました。当時、明治大学には私の学部時代の指導教員(現産業情報学科、前村昌健教授)の恩師がいらっしゃいましたので、前村先生のご紹介で私も明治大学で研究を深めていきました。

 

 

博士課程修了後から本学に着任されるまでのお話しを聞かせください。

 都内シンクタンク勤務や大学での非常勤講師を経て、山梨県にある市立大月短期大学に専任教員として採用されました。大月短期大学は、全国各地から学生が集まっていまして、そこで出会った学生に刺激をうけていましたね。

 ただ、その当時から将来的には沖縄に戻って大学教員をやりたいなという思いがありました。縁あって2014年に母校である本学経済学科に採用されましたが、いま振り返ってみると、進学や就職、本学での採用など、その時々のタイミングで本当に多くの方々に支えられて今があるなと感じています。

研究者になってよかったことをお聞かせください。

 まず、教育に関わることができるのが一番です。学生に教えることも楽しいですし、議論することも楽しい。また、学生の考えを聞いていると、新たな気づきや発見もあり、私自身も成長させられます。

 

 

県外での大学勤務を経て本学(母校)の教壇に立つことの想いを聞かせてください。

 母校で勤務し、後輩(学生)と関われるのは嬉しいですし、なにより本学の卒業生が社会人として活躍している姿をみると、母校で人材育成に携われて本当によかったなと感じます。

 また、私は経済学が難しいと思って大学生活を過ごしてきたので、後輩たちを見ていると、授業中どこでつまずいているのかを感じ取ることができます。これは私が勉強をしてこなかった故にわかることです(笑)。そして大学時代に勉強でつまずいたからこそ、私が担当する授業では、説明の仕方を工夫して学生がより理解できるように努めています。

 

 

最後に、後輩(学生)へメッセージを

 4年間という大学生活は後にも先にも今しかありません。海外留学をするのも良いし、アルバイトやサークル活動に励むのも良いし、お金を貯めて旅に出るのも良い。大学内外で多くの人と出会い、いろいろな経験をして、自身の視野と可能性を広げてください!

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