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卒業生インタビュー

友利 博明

法学部第二部法学科
1975年度卒業
税理士

1951 年生まれ。
本学開学の1972年に法学部 第二部法学科に入学。本学を卒業後社会人経験を経て、愛知大学大学院経営学研究科を修了。
現在、税理士法人リモト代表。2021 年に旭日小綬章を受賞。
沖縄国際大学の理事も務めている。

開学間近の沖縄国際大学に進学を決めた理由をお聞かせください

私は、高校卒業後にすぐに就職をしました。既に結婚して子供もおりましたが、どうしても「大学で学びたい」という気持ちを抱き続けておりました。また、高校の先生から4 年制の大学は卒業しておきなさい、というメッセージもずっと私の中で残っていました。
そのようなときに沖縄国際大学が開学する、夜間部もあるということで「働きながら勉強できる」と思い進学の意思を固めました。学科はもともと法律に興味がありましたので、法学部第二部法学科に進学を決めました。

 

開学間もない沖国大はいかがでしたか?

私の中でプレハブ仮設校舎の印象が鮮明にあります。正直、入学後に使用した3 号館や5号館などの印象はあまりありません。
プレハブ仮設校舎でトタン屋根でしたので、雨が降ると先生の話は全く聞こえなくなる。また、駐車場から道路までは整地されてなく土だけの状態でした。雨が降ると車がスリップしました。大変不自由をしました。校舎と校舎との間に排水溝があり、板を設置して渡していましたが、傾斜がついていたために滑りそうになったことがありました。

また、照明の乏しい荒れたグラウンドで体育の授業としてバレーボールをしたことが思い出されます。創立当時の環境は、学生だけでなく、研究室もないないなかで先生方も大変ご苦労されたと思います。

 

学生生活はいかがでしたか?

夜間部ですので、働きながら通っている学友が多く、教室は学ぶ意欲にあふれた雰囲気でした。また、専門性と高い知識を持った先生方との出会いも私の刺激となりました。一番大きかったのが、憲法と行政法を担当された大林文敏先生との出会いです。日本復帰をした年に我が国の法体系の根幹にある憲法を学べたことは、とても感動を覚えました。また、授業も私たちの理解度に配慮した進め方と、全体像をわかりやすく説明してくれました。私はそのまま大林先生のゼミで憲法を学びました。

 

※大林文敏

1945年生まれ。専門は、憲法学、アメリカ最高裁判所論。 1972年の本学開学と同時に講師として採用される。その後、愛知大学法学部、同大学院法学研究科・法務研究科(法科大学院)教授、司法試験委員を歴任。

 

※上記写真は、学生時代に使用していた『日本憲法概論』(酒井 吉栄 著)です。50年前に使用した参考書ですが、大事に保管しているそうです。

 

本学卒業後について教えてください。

卒業後は、仕事に専念しておりましたが、ある時、私に「複眼的な視点を持つ」必要性を説かれ、県外の大学院への進学を勧めてくださいました。もう一度先生のご指導を仰ぎ、その後愛知大学大学院に進学しました。大学院では租税法の研究をしたこともあって、税理士の道に進むことになったわけです。

 

現在の沖縄国際大学を見てどう思いますか?

この50年で、数多くの人材が沖国大を巣立ち、さまざまな分野で活躍していています。同窓生として嬉しく思います。

学習環境は、私たちのころと比べ物にならないぐらい充実しました。図書館、体育館やグラウンドなど施設を大いに活用してください。また、国内外の提携大学への留学も含めて、後輩の皆さんには充実した大学生活を過ごして欲しいと思います。

 

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